ML(メーリングリスト)って何?

Last update '96/12/13

メーリングリスト(略してml)は電子メール(e-mail)を使った 限定多数(もしくは限定少数)の メンバ(会員)間でコミュニケーションを行う手段です。

簡単に言うとe-mailを使っておしゃべりしましょう、と言うことです。 普通のe-mailでのやり取りと違うところは、通常のe-mailは一対一の通信手段ですが それを限定多数(もしくは限定少数)に拡張するための手段がメーリングリストなのです。

mlについて説明する前によく比較されるネットニュースなどについて説明しましょう。


ネットニュース

「ネットニュース」というのは紙メディアでいうところの「新聞」です。

対象となる読者は不特定多数で、インターネットに接続可能な人であれば 特別な手続きも必要なく、ニュースリーダさえあって 接続できるニュースサーバがわかれば、無料で読むことができます。
よく「ニュースを購読する」といいますが、基本的には無料です。

大手のパソコン通信などからも読むことができる場合もあります。

紙メディアの「新聞」と決定的にちがうところは 「だれでも投稿できて、ボツがない」ことです。

ニュースは階層化されたグループに分けられており、 fj.*、tnn.*、japan.*が日本語のニュースグループです。

たとえばニュースグループ fj.rec.comics は
fj
日本語の
rec
レクリエションの
comics
コミック

に関するグループというふうになっています。

※fj.* 以下のグループでは商目的記事の投稿は禁止されています。

特に指定がない場合、投稿された記事は世界中に配信されますが、バケツリレー方式で配送されるため 時間がかかったり、記事の順序が入れ替わったりするため、 元の記事が来ていないのに記事に対する返事(followと呼びます)が先に来たりすることがよくあります。

特定の組織内にのみ配信されるグループはローカルニュースと呼びます。


ニュースリーダ
ネットニュースを読むためのソフト
ニュースサーバ
ネットニュースのサービスを提供するネットワークに繋がったコンピュータ
インターネットプロバイダが用意しているものや、公共用(有料、または無料)のものもある

書き込み可能なWebページ

ここではページ読者が意見を送ると、意見がページに反映され、 それをまた別の読者が読めるようなWWWページのことを 「書き込み可能なWebページ」と呼ぶことにします。

これは、「駅の掲示板」のようなものです。



この二つは通常「不特定多数」の読者、投稿者が対象です。


電子メール(e-mail)と「電子メールの一斉通信」

「電子メール」は、郵便でいう「私信」のようなもので一対一が基本です。

セキュリティ上は問題があるのでハガキにたとえられます。

「電子メールの一斉通信」というのは、印刷(コピー)された ハガキ(e-mail)を複数(特定多数)あてに出すようなものです。

実際には、e-mailの送信先(To:)に宛名を複数指定することで実現できますが、 当然、「発信者」は全ての「宛名」を知っていなくてはなりません。
ただ、毎回全ての宛先を指定するのは面倒ですから、宛先を「グループ名」などで 指定して、そのグループに登録している全員を指定した事と同様の効果を得られます。 通常これをエイリアスと呼びますが、これはe-mailの発信側のソフトで実現しています。


「メーリングリスト(ML)」

「メーリングリスト(ML)」というのは「電子メールの一斉通信」に似ていますが、 発信者は宛名にエイリアスを指定するのではなく、「MLのアドレス」を指定します。
ここまでは通常の(一斉通信でない)e-mail(私信)とまったく同じです。
ちがうのは受けとる方で、ML宛てのe-mailは、人間が受け取るのではなく、 メーリングリストエンジンと呼ばれるプログラムが受取人になっており、 このプログラムが「送られてきたメール」をMLのメンバーに再配送します。 このときの再配送は「電子メールの一斉通信」と同じです。 (実際は、メールに番号を振ったりの処理もしますが。) ですから「電子メールの一斉通信」と違って発信者はMLのアドレスさえ 知っていれば、全てのメンバーのアドレスを知っている必要がありません。 MLによっては自動でメンバー登録を行う所もありますが、通常、 メンバーの登録は管理人が行いますので、「限定多数」の通信を 実現します。

パスワードなどによって不特定多数に公開されていないWWW掲示板や、 パソ通の会議室(会員が限定されている場合、Closed User Group:CUG などとよばれます)とのちがいは、これらが、WWWや会議室を見にいくなど しなくてはならないのに対し、 MLでは、投稿するときはe-mailを送るのと同じ手順であり、 投稿されたものがe-mailとして各参加者に「配送」されることです。

ですから電子メールをやり取りできる環境さえあればメーリングリストに参加し、 いろいろな人と(もちろんmlのメンバに限りますが)コミュニケーションができます。

ちなみに 現在日本にある「公開されているML」のリストが
ODAJIMAさんの「odajima's ML page」 http://www2j.meshnet.or.jp/~odajima/ml/
にあります。

簡単ですがおわかりいただけたでしょうか。

ODAJIMAさんの「http://www2j.meshnet.or.jp/~odajima/ml/」 も 参考にしてください。


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